ヒートショックプロテインでアンチエイジング

新たな入浴法として、最近話題になっている「HSP(ヒートショックプロテイン)入浴法」をご存じだろうか? ぬるめのお湯にゆっくりつかるのではなく、「40~42°C前後で10~20分間」と、熱めのお湯でしっかり体を温める方法だ。
 この入浴法を提唱する愛知医科大学の伊藤要子准教授はこの入浴法で「体をストレスから守る力が高まる」と説明する。
 HSPとはストレスで傷ついた細胞を修復し、元気にするたんぱく質のこと。「体は“ストレス”と感じるが、細胞が死ぬほどではないマイルドなストレスを与えることで、体内のHSPが増え、傷や病気が治りやすくなったり、疲れにくい、カゼやインフルエンザにかかりにくい、低体温体質が改善する、などの健康増進作用があることがわかってきた」(伊藤准教授)
 HSPを増やすストレスは、精神的な緊張や運動、また紫外線や放射線などの環境的要因などさまざま。「その中で最も手軽で安全なのが熱ストレス」だと伊藤准教授。
「家にあるお風呂を加温装置として使えばHSPを増加させ、疲れにくい元気な体を維持することができる。実際に加温装置を使った“マイルド加温療法”を、がん治療の化学療法などと併用する臨床研究が行われている」(伊藤准教授)
 家庭でできるマイルド加温としてのHSP入浴法は、40~42°Cの浴槽に10~20分つかればいい。体温計を口にくわえ、体温が38°C以上になり、汗が出るのをめどに体を温めたい。
 入浴後はバスタオルなどで全身をくるみ、熱を逃さないよう10~15分安静に。水分補給も入浴前後で500mlを目標にしっかりと行いたい。
 伊藤准教授が行った研究では、HSP量が最大になるのはHSP入浴を行った2日後。ここをピークに1~3日ぐらいは効果が持続する。また、体温を38°Cまで上げた人はHSPが約1・5倍に増えていたという。
 階段昇降を行ってデータをとったところ、HSP入浴を行った人の方が疲労感は軽かった。「大切な日やストレスが予想される2日前にHSP入浴を行えばストレスや疲れが軽減できる。効果の持続から考えて週に2回が効果的。疲れやすい、元気になりたいという人にはおすすめしたい」(伊藤准教授)  
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